目次
1.敷地を書く
間取り書くんじゃないかい!
と言われそうですが、いきなり間取りは書きません。
まずはゾーニングを行います。
ではゾーニングって何ですか?
皆さんあまり聞いたことがないと思いますが、簡単に言うと配置計画であり作戦タイムです。
敷地周辺の状況と暮らしの要望を把握して
- 自然をどうやって取り入れようか
- 騒音や視線からどうやって家族を守ろうか
といった作戦を検討しながら大まかに部屋を配置して、どういったスタイルの家にするのかを決める工程です。
最終的には、次のような図になります。
それでは早速始めましょう!
まずは5mm角の方眼紙をご用意ください。
100均の物で十分ですが大きなサイズが良いです。
PCで書かれる方はJW-CAD、アプリであれば『コンセプト』をお勧めします。
コンセプト ▶ [ios][Google Play]
ですが、操作を覚えるのも面倒ですので、まずは100均で良いと思います。
慣れたアプリやソフトがある場合はそれで構いません。
ただ、敷地の書けないモノは止めて下さい。
1マスを50cmに換算して、ご自分の敷地を書いて下さい。
5mmが50cmになりますので、縮尺は1/100となり、普通の定規1cmが1mになります。
道路側は道路境界線、隣地側は隣地境界線、と記入します。
それぞれの寸法も記入して下さい。
道路の幅はわかる範囲で結構です。
2.周囲の情報を書く
まずは敷地の周囲をよく観察して
- 車・人の交通量
- 騒音
- 視線
などの情報を記入してください。
他にも
- 川や橋
- ゴミ収集所
などがある場合も同じく記入して下さい。
次に、隣家の配置や窓の位置を記入して下さい。
正確に測るのが一番ですが、分からない場合は大体で良いです。
敷地の割合から見てこのくらいかなー、という感じでOK。
施工会社から平面プランを頂いている方は、図面に記載されていると思いますので写し取って下さい。
窓にはそれぞれ1階、2階と記入します。
お隣が庭であればそれも記入して下さい。
ちなみに、隣家の窓からの視線の高さは、1階が2.2m、2階が5.2m程度です。
次は、方角を示します。
とても重要なので、分からない場合はGoogleマップで大まかな方角が確認できますので利用しましょう。
なぜ重要かなのか。
敷地の日当たり具合を正しく把握して、日射をどの様に取り入れるか検討する必要があるからです。
下の図の様に太陽の光は季節によって、高さも方角も大きく違います。
同じ西日でも夏至と冬至では全く方向が異なります。
例えば、冬の西日を期待して西側に窓を配置しても殆ど効果がない、という事になります。
この事をふまえて、敷地の日当たり状況を確認しましょう。
参考にした敷地では、暑い時期の西日は隣家に遮られ、寒い時期の西日は期待できます。
また、東の朝日はどの季節も注意しなければなりません。
南の日射は向かい側に3階建ての家が建っても、十分に確保出来る事が分かりました。
また、建蔽率・容積率・用途地域を確認しておくと良いです。
わからない場合は市役所へ問い合わせる。
あるいは、福井市都市情報Wedサービスと検索すると、マップにて確認することが出来ます。
詳しくは別のブログで解説させて頂きます。
3.車を置いてみる
今度は車を配置してみましょう。
大きさは2m×5m 4マス×10マスです。
別の紙に書き切り抜いて動かせる様にすると便利です。
アプリやCADを利用している方は、動かしやすいようにレイヤ等を分けて下さい。
4.家の大きさを確認する
求める家の1階部分の大きさで別の紙を切り抜いて、配置してください。
例えば、延床40坪程度の家を検討中であれば、
- 1階を60%の24坪
- 2階を40%の16坪
に想定して切り抜きましょう。
1坪は3.306㎡ですので24坪×3.306で79.34㎡なので、約80㎡の16マス×20マスの大きさで配置します。
大きさが想定出来ない場合は、予算を100で割ってそれを延床としてください。
下記の様に予算が3,000万円であれば、延床は30坪で一階は18坪になります。
えっ坪100万円!!
となりますが、地盤改良や外構費、カーポートなど色々増えますのでこのくらいで考えましょう。
24坪の1階を配置しました。
ちなみに30坪の敷地に18坪の1階を配置してみます。
図のようになり車を2台置くには、次の事を検討する必要があることが分かりました。
- ビルトインにする
- 延べ床を減らす
このように、方向性を検討したり想定することが出来るようになります。
これで敷地の情報は整理できました。
今回はここまで。
次のゾーニング後編では、
- 求める家の要望を整理
- どんな家にするのか作戦を立てる
- 部屋の配置を計画する
などの手順を解説していきます。